低用量ピルについて
ピル(経口避妊薬)の主成分は、女性の卵巣でつくられるホルモン「卵胞ホルモン」と「黄体ホルモン」の2つ。
これら女性ホルモンの作用を利用して、妊娠を防ぐ薬です。
女性ホルモンは、脳の司令を受けて卵巣から一定のリズムで分泌されます。
ところが、ピルを服用して体外から女性ホルモンを取り入れると、脳が、すでに必要なホルモンが分泌されているものと勘違いして、卵巣にホルモン分泌の指令を出さなくなります。
すると、排卵が起こらなくなり、妊娠しないというわけです。
ピルは、以下の3つの相乗効果で、確実に避妊することができます。
排卵を抑制
卵胞が発育せず、排卵が抑えられます。精子が進入してきても、卵子と出会うことができないため、受精が成立しません。
子宮内膜の増殖を抑制
通常は、月経周期とともに、受精卵が着床しやすいように子宮内膜が増殖するのですが、ピルを飲んでいる間は内膜が厚くならないので、受精卵が着床しにくくなります。
頸管粘液を変化させ、精子の進入を阻止
子宮頸管から分泌される粘液が濃くなり、子宮の入口がせまくなって精子の進入を防ぎます。
ピルの費用
当クリニックのピル処方は近隣のクリニックの中でも安く設定されております。
中用量ピル | プラノバール 1か月分 | 1,800円 |
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3層性低用量ピル | アンジュ28 1か月分 | 2,200円 |
1層性低用量ピル | マーベロン28 | 2,200円 |
※初診料2,000円いただきます。
※年に1、2回、「肝機能や血液凝固系の検査」4,000円がかかります。
血液検査による採血で肝臓の機能検査、白血球数、赤血球数、ヘモグロビン、血小板数などを調べます。
低用量ピルを服用してはいけない方
- 薬に対してアレルギー反応のある方
- エストロゲン依存性腫瘍のある方、例えば乳がん、子宮体部がん、その疑いがある方
- 原因がはっきりわからない不正出血のある方
- 血栓性静脈炎、肺塞栓症、脳血管障害、冠動脈疾患に罹患しているか、またはその既住歴のある方
- 35歳以上で1日15本以上喫煙する方
- 先天性の血栓性要素を持っている方
- 大きな手術の前4週間から手術後2週間以内、分娩後4週間以内、長期安静状態の方
- 重い肝機能障害のある方
- 脂質代謝異常のある方
- 中等度以上の高血圧症の方
- 妊娠中に黄疸、妊娠性ヘルペスの既住歴のある方
- 授乳中の方
- 思春期前の方
低用量ピルを服用する時に注意を要する方
- 40歳以上の方
- 乳がんの家族歴のある方
- 乳房にしこりがある方
- 喫煙している方
- 血栓症の家族歴のある方
- 軽度の高血圧症の方
- 糖尿病が疑われる方
- 肝障害のある方
- 心疾患、腎疾患、またはその既住歴のある方
- てんかんと診断された方
- BMI39以上の肥満の方
血栓症に関して注意すべき症状
- 急に起こった激しい腹痛:腸内膜に起こった血栓症
- 突然起こった激しい胸痛:肺塞栓症
- 急に起こった呼吸困難:肺塞栓症
- 突然の激しい頭痛:脳出血や脳梗塞
- 眼のかすみ、二重視、視力低下:脳梗塞
- 眼の痛み、不快感
- 片側のふくらはぎの腫れと痛み:深部静脈血栓