中絶手術を受けるタイミング

まずはご相談ください

相談産婦人科では、医師や看護師が専門的な立場からさまざまなアドバイスをさしあげることができます。中絶自体についての説明、リスク、いつまでに何をする必要があるか、初期と中期の違いやそのリミットがいつなのか、そして同意書など必要な書類と、正しい情報を早めに得ることができます。お悩みになるとしても、正確な判断材料を持っていればご自分にとってよりよい選択につながります。不安や疑問があればなんでも気兼ねなくご質問いただけますし、親身にサポートしていきますので、まずはご相談ください。
中絶手術は母体のためにもできるだけ早く受けることが望ましいため、悩む時間が限られています。ご本人にとって大変大きな選択ですから、お悩みがありましたらどうぞご相談ください。
なお、不安なこと、お困りのことがあって受診をためらってしまう場合もお一人で悩まず、直接、院長の高村までご連絡ください。当院ではお電話でご相談に乗れるようにしていますので、お気軽にお電話ください。

中絶手術が可能なタイミング

中絶手術(人工妊娠中絶)は、やむを得ない理由があって妊娠を続けられない場合に医療機関で妊娠を中断することで、正式には人工妊娠中絶と呼ばれています。中絶手術が可能な時期は母体保護法によって「妊娠22週未満」と定められているため、妊娠21週6日までにしか行うことができません。
※妊娠22週以降でも母体の生命に危機が迫っている場合などでは、妊娠を中断させる医療行為を行うことがあります。この場合は、中絶ではなく自然死産とされます。
妊娠22週未満の中絶手術は、妊娠期間によって初期と中期に分けられます。初期は妊娠11週6日目までに行われる中絶手術で、それ以降が中期です。初期はお身体とお気持ちへの負担が軽いだけでなく、経済的な負担も軽くなりますし、手続きなどにも違いがあります。
なお、当院では妊娠10週6日目までの中絶手術のみを行っています。中期中絶は行っていませんので、できるだけ早いタイミングでご相談にいらしてください。

初期中絶と中期中絶の違い

当院で行っているのは10週6日目までの方が対象です。中期中絶は対応しておりませんので、予めご了承ください。

中期中絶とは?

妊娠12週1日目~妊娠21週6日目までに行われる中絶です。中期中絶では人工的に陣痛を促すことで赤ちゃんを死産として取り出す方法を用います。また、法的にも手続きが必要になります。なお、当院では中期中絶を行っていません。

初期中絶と中期中絶の違い

初期中絶 中期中絶
期間 妊娠11週6日目まで 妊娠12週~21週6日目まで
方法 掻把法/吸引法(当院では吸引法を用いています) 人工的に陣痛を起こして死産させます
入院の有無 日帰りですから入院は必要ありません 3~7日程度の入院が必要です
可能な医療機関 母体保護法指定医 母体保護法指定医であり、入院設備が整った医療機関
費用 7万円~14万円(週数によって異なります) 45万円程度
痛み 麻酔が可能ですから、手術中の痛みはありません 通常の出産と同じ痛みがあります
所要時間 10~15分 術前処置が必要であり、1日以上かかります
母体保護法による分類 人工妊娠中絶 人工死産
届出 死産届は不要です 死産届の区役所への提出が必要
埋葬 不要 埋葬許可証を取得し、埋葬が必要

妊娠週数が進むにつれて、負担も大きくなります

初期中絶は吸引法で行いますから、手法だけ考えても中期中絶よりお身体への負担は軽くなります。また、妊娠中は胎児が大きくなっていきますから、妊娠週数が進むと中絶による母体の負担も増加します。さらに、妊娠中は出産に向けてホルモンバランスが大きく変わっていくため、変化の大きい中期中絶では術後の体調を戻すまでに時間が余計にかかってしまいます。こうした点でも初期中絶は中期に比べれば負担が少ないと言えます。ただし、それぞれご事情があると思いますので、初期中絶、中期中絶に限らず、できるだけ早く手術を受けるようにしてください。

早い受診が重要

早い受診今後、どうするのかを決めてからではなく、妊娠している可能性に気付いたらまず受診してください。妊娠しているかどうかを医師にしっかり確認してもらうことで、早い時期にご自分にとってよりよい選択が可能になります。

「生理が遅れているだけかも」と受診をためらう方
どうするかを決めてから受診したいと考えてしまう方
誰にも相談できずに受診を先送りしてしまう方

妊娠を考えていなかった/希望されていなかった場合や生理が不規則な場合には妊娠に気付くのが遅くなりやすい傾向があります。

受診を先送りしてしまうことに、良いことはひとつもありません。結果的に中絶する場合には手術が遅れることで心身や経済的な負担が大きくなり、ホルモンバランスの回復にも余計に時間がかかります。また、生理が遅れているだけであった場合も、受診して妊娠していないことがわかることでお悩みから早く解放されます。
「もしかしたら」と思ったら、できるだけ早くいらしてください。

受診のタイミング

月経予定日を1週間過ぎても生理が来ない場合、市販の妊娠検査薬を利用するか、産婦人科で尿検査を受けてください。市販の妊娠検査薬で陽性が出たら、できるだけ早く産婦人科を受診してください。産婦人科で陽性が出て、どうするか迷っている/中絶を考えている場合には、そのことを医師にお伝えください。

手術可能になる条件

中絶手術を行うためには、妊娠4週目以降に陽性反応と妊娠反応が出ていることが第一条件です。次に、「胎嚢」という赤ちゃんが入っている袋の有無を経膣超音波診断装置で確認して子宮外妊娠などの異常がないことを確かめ、必要書類を用意いただいたら手術可能になります。
なお、妊娠5~6週の中絶手術も可能ですが、胎嚢や子宮頚管の状態や子宮の大きさなどによっては妊娠6~9週目の手術が望ましいケースもあります。

TEL.03-3351-3610 中絶インターネット相談
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