新宿にある産婦人科【高村医院】です。今回はピル服用時のリスクについて詳しく説明します。ピルは避妊だけでなく、生理痛や生理不順の緩和に使用されることがあります。しかし、“副作用があるの?” “病気になってしまう可能性があるって本当?”と不安に思っている方もいらっしゃるかもしれません。
今回は、ピル服用で考えられる主なリスクについて解説します。
ピルの副作用に関する基礎知識
ピルには、超低用量ピル、低用量ピル、中用量ピル、アフターピルなど多様な種類が存在します。これらのピルは他の薬と同様に副作用のリスクがあり、含まれるホルモンの量が多いほど副作用を感じやすいとされています。アフターピルから超低用量ピルまで、ホルモン量が多い順に副作用の発生率が高いと考えられています。
しかし、超低用量ピルや低用量ピルを含む一部のピルでは、定期的に服用することで体内のホルモンバランスが安定し、副作用が和らぐケースが多いです。それでも副作用が強く出る場合は、体質とピルの相性が合わない可能性があります。症状が改善しない場合は、別の種類のピルに変更することが副作用緩和に繋がることもあるため、気になる症状があればお気軽にご相談ください。
ピルの服用で考えられるリスクとは?
血栓症
ピルには血栓症のリスクがあるとされています。ピルを服用すると血栓症になる可能性があるのは、主に含まれるホルモン、特にエストロゲンが血液凝固のメカニズムに影響を与えるためです。
下記のような症状がある方は早急に当院などの産婦人科へご相談ください。
- 突然の息切れ
- 強い頭痛
- 足の腫れ、痛み、赤み
- ふくらはぎのむくみ
- 失神やけいれん
- 目が見えにくくなる
子宮頸がん
低用量ピルの使用は子宮頸部、つまり子宮の入り口に位置する部分に生じる子宮頸がんの発生確率をわずかに増加させるとされていますが、この増加は著しくはないとされています。子宮頸がんの主要原因はHPV(ヒトパピローマウイルス)であり、このウイルスへの感染を防ぐためのワクチン接種やコンドームの使用が予防策として推奨されています。低用量ピルは性感染症を防ぐ効果はないため、性交渉時にはコンドームを使用することが重要です。さらに、定期的な婦人科検診を通じて子宮頸がんを早期に発見することができるため、年に一度の検診を受けることが勧められています。
乳がん
乳がんは、乳腺組織に生じるがんで、最も一般的な自覚症状は乳房に感じるしこりです。ピルの服用は乳がんのリスクを若干高めるとされていますが、このリスクの増加は他の病状、例えば血栓症や子宮頸がんなどと同様に微小です。乳がんも早期発見が可能な疾患であり、定期的な検診によって治療成功の見込みを高めることができます。そのため、毎年の健康診断を受けて、早期に対処することを推奨しています。
ピルの服用を続けると妊娠しにくくなるの?
ピルの服用を続けていたからといって、ピルの服用を停止した後に妊娠しにくくなるということはありません。ピルは一時的な避妊手段であり、その作用はピルの服用を停止するとすぐに消失します。多くの方は、数ヶ月以内に自然な排卵周期が再開し、妊娠できる状態に戻ります。
ただし、ピルの服用をやめた直後は、一時的に不規則な生理周期が生じることがあります。一時的なものではありますが、一部の方は数ヶ月間続くこともあります。時間が経てば自然に解消されるもので、長期的な妊娠能力には影響しないとされています。
もし、ピルの服用をやめても妊娠しない状態が続く場合は、ピルの服用とは別に他の健康上の問題が存在する可能性があります。そのため、妊娠を希望する場合は、ピルの服用をやめた後、適切な期間内に医師に相談することが重要です。
まとめ
今回はピルのリスクについてご紹介しました。
ピルのリスクはいくつか存在しますが、確率はごくわずかです。しっかりと定期的な検診を受けることで大きなリスクを防ぎましょう。
低用量ピルなどは女性のお悩みを改善できるため、服用をお考えの方は新宿にある産婦人科【高村医院】までお気軽にご相談ください。